AAFCO(アメリカ飼料検査官協会)が2008年に発行したドッグフード栄養素プロファイルでは、炭水化物は犬にとって全く不必要な栄養素とされています。
また、犬と猫の基礎栄養学の中でも本来十分なタンパク質、脂質、野菜類その他栄養素があれば加えなくても良いと明記されています。
とは言っても炭水化物はエネルギー源と繊維質の機能があるため、どのドッグフードにも配合されている栄養素ですよね。
特に繊維質として、排便を促進したり、便の形成や不要な物質を吸着して排出したり満腹感が得られたりとメリットもあります。
問題はその量。
ドッグフードの中身でタンパク質と炭水化物は言わばシーソーのような関係です
タンパク質が多いと炭水化物は少なくなる。
犬にとって理想的な食事は動物性タンパク質が多いこと。
すなわち低炭水化物であることが重要ということになります
というわけで本日は炭水化物の成分値が大体40%以下の選りすぐりのフードをまとめてみました。
フード選びの参考にしてみてください。
炭水化物について
炭水化物と聞くと主にご飯やパン、麺類、イモ、豆類など思い浮かびますね。
まず、犬にとっての6大栄養素と言われる栄養素は
タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、水です。
その中の炭水化物は糖質と食物繊維で構成された栄養素で、糖質の主な働きは生命維持に最も重要なエネルギー源としての働きがあり、食物繊維は腸内環境を整えたり糞便の形成、排便促進などの働きがあります。
現代の犬は雑食性がありますが、生物学的では肉食動物であり炭水化物源主成分であるデンプンの消化は得意ではありません。
また、犬は小腸や大腸の体長比がヒトより短いため、食物繊維の多すぎる食事は栄養素の消化吸収率を低下させてしまいます。
ですので必要ではあるけれど多すぎる弊害も大きいということになります。
6大栄養素すべて大事なのですが中でも最も大切な栄養素はタンパク質です。
食事中に必須アミノ酸や必須脂肪酸の必要量が確保できることが犬の食事において重要であり、タンパク質の「質」で見ると肉や魚など動物性タンパク質の方が生物価は高く消化吸収率が高いです。
このタンパク質と炭水化物はシーソーのようなものと書きました
犬にとって最も大切なタンパク質ですが炭水化物量が増えると減ってしまうことに。
ドッグフードのパッケージの後ろの成分値欄をみてみて下さい。
原材料や成分値が記載されていますね。
粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維、粗灰分、水、
ほとんどがこれだけの記載だと思います。
これにオメガ3、6などの脂肪酸、カルシウム、リン、コンドロイチン、グルコサミンなど詳しく記載されていたら間違いなく良いフード。
でも、炭水化物の値が記載されているフードは今まで見たことがありません。
ではどうやったら炭水化物の値がわかるのでしょうか?
それは下記の計算式から割り出すことができます
100-(タンパク質+脂肪+繊維+灰分+水)
これに当てはめてみると現在与えているフードの炭水化物の値が分かりますので計算してみて下さい。
この炭水化物、厳密に何パーセントがベストという基準みたいなものはないのですが、多くなれば必然的にタンパク質が少なくなるということなので、ここでは30%前後〜多くても40%ぐらいまでのフードを集めてみました。
無添加選りすぐりの低炭水化物フード
ブランド | 炭水化物値(%) | ブランド | 炭水化物値 |
Brit(ブリット) | ラム:32.1 ベニソン:34.2 | CARNA(カーナ4) | 37 |
ピッコロ | 33 | ファインペッツ | 36.2 |
ジェントルベイク | ビーフ:21ラム:21キングサーモン:18ワイルドホキ:25 | アルモネイチャー | 38.7 |
Eden(エデン) | 26 | ヤラー | 39.5 |
アカナ | 23 | オリジン | 28 |
オーブンベイクドトラディション | 39.5 | エッセンシャル | 33.5 |
エンパイア | アダルトデイリー:31 | モグキューブ | 29 |
ネルソンズ | 35 | ブラバンソンヌ | オーシャン:36、チキン:35.5 |
カナガン | 28.5 | ZIWI | 4 |
ペットカインド | 28 | モグワン | 40.25 |
ヤムヤムヤム | 38.5 | みらいのドッグフード | 33.2 |
キアオラ | 31 | プラネットプラぺ | 33.5 |
AATU(アートゥー) | 34 | ニュートリエンス | 34 |
アンブロシア | 39.5前後 | ネオチャーズテイスト | 32.5 |
まとめ
上記に挙げた数値はフードの種類によって若干の違いは出てきますしおおよその数値です。
これ以外にも低炭水化物のフードはあるかも知れません。
一般的に高タンパク質のフードが良いとされていても、犬の体質や運動量などによってその選択基準は変わってきますので一概には言えませんが、大事なことはタンパク質の中身が動物性の割合が多いのかそれとも植物性がほとんどなのかということです。
是非参考になさってみて下さい。