血液検査で肝臓の数値が高いと言われお薬を処方されているワンちゃんも多いですよね。
腎機能と並び肝機能低下もシニア期に入った子に多い病気です。
肝臓は脂肪の代謝や解毒、血液の流れを調節したり消化促進を促したりする作用がありますが、シニア期になってくると代謝機能が落ちてくるためフード選びも注意しなければなりません。
また、膵炎もシニア期のワンちゃんに多い病気の一つです
膵炎になったら低脂質で炭水化物が少なく消化を助ける成分の配合されたフードがお勧めです
一般的にシニア期用のドッグフードは、成犬用よりも脂質の成分値は低めですが、中にはオールステージ対応だったり、シニア用でも割と高脂質なフードもあります。
そこで今日はドッグフードの中でも比較的脂質を抑えた低脂肪のドッグフードを集めてみました。
目次
犬の肝臓の働きについて
肝臓は酸素を豊富に含んだ心臓からの血液と、腸で吸収された栄養素を含んだ血液が集る所で、次のような働きをしています。
《肝臓の主な4つの働き》
*タンパク質の合成
食事中に含まれるタンパク質は、腸でアミノ酸に分解吸収され、血液によって肝臓に運び込まれます。肝臓ではこのアミノ酸を原料として、体に必要なタンパク質やいろいろな酵素を作り各組織へ送り出します。
*ブドウ糖の代謝
食事中のデンプン質や糖分は、腸で消化吸収されブドウ糖となり血液によって肝臓に運び込まれます。ブドウ糖は身体が活動するためのエネルギー源ですが、余分なものは肝臓でグリコーゲンとして貯蔵されます。そして、血液中のブドウ糖が不足すると蓄えていたグリコーゲンを再び分解して血液中に放出します。
*脂質の代謝
脂肪酸を分解してコレステロールを産生します。
*解毒作用
肝臓は、タンパク質を分解したときにできるアンモニアなど、身体内に生じた有害物質や外から取り込まれた薬物や有害物質を解毒し無害なものに変えます。
その他にも胆汁や血液凝固因子の生成、老化した赤血球の分解などたくさんの機能を担っている言わば工場のような臓器なのです。この胆汁は脂質の分解をサポートしてくれるのでとても重要になります。
肝機能が低下したら、低脂肪、低ナトリウム、低タンパク質が基本と言われていますが、タンパク質に関しては落としすぎないようにしましょう。
それでは “低脂肪でもしっかりタンパク質"なドッグフードをピックアップしました。(おすすめ順ではありません)
みらいのドッグフード(肝臓用)→脂質5%
みらいのドッグフードは自然の森製薬という日本の製薬会社が開発製造販売しているドッグフードです。
疾患ごとに13種類あり、最大の特徴は薬膳を基本とした療養食フードになります。
その中で肝臓用は最新動物臨床栄養学を導入した肝臓ケア用レシピとなっており、原材料は以下の通り漢方をはじめ注目の最新栄養成分が51種類以上も配合されている贅沢さです。
免疫力を高めるアガリクスや霊芝などの漢方もふんだんに配合されているので、フードとは別にサプリを与える必要がありませんが、その分価格は高めになっています。
そして、未来のドッグフードはうんちの量は多めです。
詳しくはこちらから>>>
ヴィジョンズオリジナルフード(馬肉)→脂質5%
ヴィジョンズは楽天レビュー700件超の人気のあるドッグフードです。
メインのお肉も鶏肉、鯵、鹿肉、馬肉とありますが、一番肝機能にオススメなのは馬肉。
ヴィジョンズも国産原料中心に厳選した素材を国内の工場で製造販売している安心できるドッグフードになります。
厳選された原材料がこちら
ブッチドッグフード→脂質8%
ブッチはニュージーランド産のドッグフードになります。
そしてドライフードでは無く、限りなくなま肉に近いソーセージ型の“無添加チルドフード”です。
ブッチのフードは我が家では夏場大活躍の定番フードで、水分含有量が多いので枯渇感の低下で脱水になりやすいシニア期にも適したフードと言えます。
こちらが切り口。ジュワッと水分たっぷりなのがわかりますよね。
固いものが苦手になってきたシニア期のワンちゃんにオススメです。
そして、ブッチには脂質代謝を円滑にする働きのあるビタミンB1,B2、コリン、ナイアシン、カルニチンが素材そのものから摂れるレシピとなっています。
2%以上~10%未満【フィッシュ(サバand/or マグロ)、野菜類(ニンジン、コーン、エンドウ豆)、大豆、ココナッツ、米(破砕・ゆで)】
1%~1%未満【凝固剤(カラギーナン、ローカストビーンガム、カシアガム、グアーガム)、ケルプ、天然香料、ビタミン・ミネラル類(ビタミンD,E、Ca、塩化コリン、タウリン、亜鉛、鉄、チアミン、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、葉酸)】
2%以上~10%未満【野菜類(ニンジン、コーン、エンドウ豆)、大豆、トウモロコシ種皮、米(破砕・ゆで)、フィッシュ(サバand/or マグロ)】
1%~1%未満【凝固剤(カラギーナン、ローカストビーンガム、カシアガム、グアーガム)、ココナッツオイル、ケルプ、天然香料、ビタミン・ミネラル類(ビタミンD,E、Ca、塩化コリン、タウリン、亜鉛、鉄、チアミン、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、葉酸)】
保証分析値
ドクターケアワン→脂質7.5%
ドクターケアワンは抗酸化成分、グルコサミン、コンドロイチン配合の国産無添加ドッグフードです。
全原料ヒューマングレードで足腰が弱い胴長犬種や短足のワンちゃんにオススメなフードとなっております。脂肪燃焼に効果があるコエンザイムQ10を含有するブロッコリー配合レシピです。
馬肉自然づくり→脂質11.1%
馬肉自然づくりは本場熊本の馬刺し専門店が作ったドッグフードです
原材料は全て人用のヒューマングレード。
馬肉はお肉の中ではササミに次いで脂質が低く肝臓に優しいお肉なんです。
また、馬肉自然づくりにはメインの馬肉以外にも肝臓のケアに適した材料が多く使われている点も私がオススメする理由になります。
脂質は11%ですがドッグフードの中ではこの数値低い方なんです。
肝臓に良いとされる玄米、ワカメ、卵、昆布も含まれていますよ。
ご覧のように全ての原材料が産地がはっきりしている安心安全なヒューマングレード100%!
我が家のシュナも肝臓の数値が高くて、しばらくは馬肉自然づくりにしてました。
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HAPPY DOG→脂質12%(ミニモンタナ)
ハッピードッグは1765年ドイツバイエルン州でミューラーさんが穀物製粉所を創業したのが始まりというのですからもう255年の歴史があるドッグフードメーカーです。
時代とともに常に最新の栄養学を研究しレシピの改良や見直しを行い、犬や猫たちのあらゆるニーズにマッチした美味しくて健康に良いナチュラルコンセプトのフードを作り続けています。
愛犬のニーズごとに25種類ものラインナップがある中で、一番新しい馬肉を使った「ミニモンタナ」を入れてみました。
(*乾燥)成分:粗タンパク質 - 24.0 %粗脂肪 - 12.0 %粗繊維 - 2.5 %粗灰分 - 10.0 %粗炭水化物 - 42.5 %
水分 - 9 %カルシウム - 1.60 %リン - 1.20 %ナトリウム - 0.40 %マグネシウム 0.10 %
カリウム - 0.80 %オメガ6脂肪酸 - 5.00 %オメガ3脂肪酸 - 0.60 %
代謝エネルギー:334.8kcal / 100g
まとめ
肝臓は沈黙の臓器と言われ、中々症状が現れない臓器です。
犬は成長が早い分、病気の進行も人よりも早いため日頃の血液検査などを含めた定期的な検査がとても大切になってきます。
血液検査で肝臓の数値が高かったりしたら、フードを見直すと同時にサポート成分の入ったサプリメントの併用がオススメです。
是非取り入れてみてください。